マーケティング 2017.03.30 K.Matsuura

カタログやチラシのデザイン制作料金の相場と内訳を大公開!

カタログ・パンフレットやチラシを作る場合、ご担当者はデザインや制作にいくらかかるのだろう?って思いますよね。つきあいがある会社があれば良いけれど、マンネリ気味で新しい会社に話を聞いてみたいけど何処に聞いてみたら分からないなど、ある程度の金額の相場観や制作会社の種類を把握しておけば的をしぼるのもラクになります。
ここでは、制作料金の相場感や制作会社にとっての得手不得手などを長年の経験をもとに大公開。

色々な形態の会社があるのでまずは、会社規模で整理します!

まずは、会社の規模で分類してみる。

  • 個人事業主(フリーランス)
  • 小規模の企業(2人〜6人程度)
  • 中規模の企業(7人〜50人程度)
  • 大企業

この中で一番、金額が安いのが「個人事業主」。基本1人で全てを行うので交渉次第ではかなり安く請け負って貰えることも。ただし、デザインのクオリティが低かったり、時間的な融通が利きにくい点や電話での連絡や相談が難しいのが難点です。事業の廃業により追加発注の際に連絡が取れないこともあるので注意が必要です。

次に小規模の会社。個人(フリーランス)よりも料金がやや割高になりますが、安心・信頼度が高くなります。少数精鋭でクオリティを重視する会社も多いです。ただし、大きな案件ではこの規模では対応できないこともあります。 ちなみに弊社もこのカテゴリーに属します。(大きな案件でも大丈夫です!)

中規模の会社の場合、社内に色々な部署を抱えている場合が多いです。簡易的な写真スタジオを完備して専属のカメラマンを雇っている場合やコピーライターや営業部隊です。
色々な人員を抱えているので料金も、もう一回りから二回り高くなります。
クオリティーは案件の数が多いため、担当デザイナーのセンスに依存します。新人的なデザイナーにあたった場合は下がります。

大企業となると、CMやマス広告など全般を扱う大手の広告代理店や、雑誌や書籍の印刷も扱う大手の印刷会社の一部門となります。もちろんクオリティや安心・信頼感はピカイチですが、金額・料金もピカイチに高いです。

メリット・デメリットは上記で掲載している通り様々です。
それでは、実際に具体的な案件をもとに料金相場などを見ていきましょう!

カタログ・パンフレット・チラシを作成する場合の会社の規模ごとでの料金相場

【チラシのデザイン制作の条件】
・A4サイズチラシ(両面)
・掲載する、ある程度の原稿/レイアウト資料/写真などの必要素材を貰える前提
・印刷料金などその他の費用は含んでいません

【カタログ・会社案内・パンフレットのデザイン制作の条件(ディレクション費も含む)】
・A4サイズ 16ページ(表紙含む)
・掲載する、ある程度の原稿/レイアウト資料/写真などの必要素材を貰える前提
・印刷料金などその他の費用は含んでいません

項目

個人事業主

小規模の企業

中規模の企業

大企業

チラシの相場

2万〜4万 程

6万〜10万 程

8万〜12万 程

多分、対応不可

カタログの相場

16万〜30万 程

30万〜55万 程

50万〜70万 程

60万〜90万 程

クオリティ

概ね低い

普通〜高い

普通〜高い

高い

顧客対応力

メール対応のみなどが多い

割と小回りが利く

専任の担当営業がサポート

チラシのみでは構ってもらえない

餅は餅屋。次は会社の形態で整理します!

会社の形態で分類してみるとこんな感じ。

  • デザイン制作会社
  • 印刷会社
  • 総合広告代理店

まずはデザインを専門とした制作会社。デザイン力(訴求力)を武器に会社を運営しているところが多いです。単純にチラシ・カタログを作成したい場合はこの形態が最もオススメとなります。
料金も変なマージンなどがかからないので安心です。クオリティもこだわりを持っているので、激安なところに依頼してデザインの見本が上がって「・・・・・」なんてことは無いでしょう。

印刷会社は多くの場合、印刷の利益確保の手段としてデザイナーを雇っている会社が多いので、クオリティではデザイン制作会社に比べて見劣るケースが多々見受けられます。
印刷とデザイン制作のオールインワンで便利そうに見えますが、印刷費用も最近ではネット通販の方が断然安いです。何十万という大量部数の場合はコチラの方が安価になるケースもあります。

広告代理店では、販売促進に関しての総合的な企画立案・コンサルティング・営業が得意です。
営業の人間の方が多く、案件が多くなると外注に回すことも良くあります。チラシやカタログに関わらず総合的なクロスメディアでの様々な相談をしたい場合は方向性が統一できるのでベストです。

項目

デザイン会社

印刷会社

広告代理店

料金相場

低め〜中

低め〜高め

中〜高め

クオリティ

普通〜高い

低い〜高い

普通〜高い

さらに、印刷の料金は時代と共に変わってきている。

ひと昔前までは、印刷機をもっていない会社は印刷会社に価格では負ける。
今はネット通販が主流となりこの定説がくつがえりました。ネット通販の躍進の理由に企業間の信用取引が可能となった事と印刷技術の向上と通信技術の向上があげられます。

ネット通販は営業部隊や支店を極限まで減らし、インターネットを活用することで人件費と印刷のオペレーション工数を簡潔化することによって、料金を最大公約数に安価にしています。
印刷機の減価償却を24時間フル稼働させ、インク・紙の原価を大量発注と大量受注することで極限まで削減して信じられないくらいの料金で古くからの小〜中規模の印刷会社では太刀打ちできない価格で提供しています。

印刷の機械を持たないデザイン会社や広告代理店でもネット通販を利用して少しの管理・手数料を計上しても上記の小〜中規模の印刷会社と比べても非常に安価に印刷物を納品できるようになりました。
(※大規模の印刷会社でも人件費などで非常に高い価格になるケース有)
何十万部単位となるとネット通販より印刷会社の方が安くなる傾向が多いです。

デザインと印刷のトータルで考えてもデザイン制作会社の方が印刷会社よりも合計金額が安い場合も多々あります。そう考えるとデザインに力を入れて採算を得ている会社の付加価値が非常に高まっているのが現状です。

カタログ・会社案内・パンフレット・チラシの見積もり方法

デザイン制作の料金・相場について色々と学習してきましたが、いよいよ終盤です。

デザイン制作にかかる見積の費用の大半を占めているのが人件費です。美容師の技術料と同じで1時間あたり4千円〜6千円といったように労働時間と技術力の提供によって金額は決定するところがほとんどです。
ここでは、カタログ・パンフレット・チラシを作成するにあたっての想定される項目を最大MAXの場合と仮定して内訳を解説していきます。

会社案内を作成すると仮定しての見積もりです。

内訳などを説明するために、割としっかりした“会社案内”を作成する場合を例に解説させて頂きます。
会社案内の場合は、商品カタログなどに比べて比較的料金が高めになる傾向です。

【仕様・条件】

  • A4サイズ 20ページ
  • 企画・構成から0ベースからの提案
  • 原稿作成〜デザインまで依頼
  • 印刷はマットコート紙110kで1000部

見積もりの内容や項目は大体、下記の感じになっていると思います。

項目

数量/単位

単価

合計金額

ディレクション費

3日〜5日

2万〜5万くらい

6万〜25万くらい

デザイン制作費

20ページ

2万〜3万くらい

40万〜60万くらい

原稿制作費

18ページ(表1&4除)

1.5万〜3万くらい

27万〜54万くらい

撮影費

2日を想定

5万〜8万くらい

10万〜16万くらい

取材費

2日を想定

1.5万〜3万くらい

3万〜6万くらい

印刷費

1000部

120円〜250円くらい

12万〜25万くらい

合計金額が98万〜180万と非常に幅がありますが、大体の内訳は下記の通りとなります。
こう見ると会社によって金額はかなり変わってくるので、料金とデザインのクオリティの見極めは非常に重要になってきますね。

会社の規模や会社の形態によって各項目の料金は変わってきます。
それぞれの項目で自社内で完結できるかにもよって料金は変わります。一般論でいうと小さい会社ほど、料金は比較的安価で済む場合が多いです。ただし、全てが自社内で処理できず外部ブレーンと協力する場合も多いので、納期的な部分や合計金額にも注意が必要になります。

また、かかる費用はほぼ人件費です。分かり易い感覚でいうとほぼ全ての会社で
1人・1日あたり2万円〜5万円くらいで計算しています。(けっこう差が出ます)

それでは、上から順に各項目について説明していきましょう!

ディレクション費

ディレクター(営業の場合もあります)の稼働費用です。実際に制作する場合は初回のヒアリングからオリエンなどを踏まえて色々な提案から進行管理から納品までをフォローします。

ディレクターの主な役割(仕事)

● 打ち合わせ(ヒアリング)
● プランニング・コンセプト設計
● 企画書・提案書の作成
● デザイナー・カメラマン・コピーライターへの指示
● 進行管理業務(納期・スケジューリング)
● デザイン作成・原稿コピーライティング作成(場合によって)
● 訂正・修正の管理業務など。。。

ディレクターは最初から最後までを統括する監督業務みたいな感じです。
コピーライターやアートディレクターを兼任しているプレイングマネージャー的な方が多いです。営業だと専門的な知識に欠けるので少し不安ですね。。。

また、この要素を無駄だとか、営業経費と考えて値引きしたいと思うのは危険要素です
この金額を削減すると、ディレクターの考える時間が無くなるので、全体的にクオリティがグッと低くなります。野球チームの監督が戦略を練らずに試合の最中もサインを出さないのと同じですよね。
結局はその場しのぎの「やっつけ仕事」になります。

また、このディレクション費を全体の25%などパーセント%表記で見積もりしている所も多いです。

デザイン制作費

全体のデザインの方向性の策定から始まり、デザイナーが1日でどのくらいのページをデザインできるかによって計算しています。
もちろん、初回デザイン提案後の訂正・修正〜印刷入稿用のデータチェックまで様々な工数も加味した金額設定になります。
ページ数(ボリューム)が多くなればなるほど、1ページあたりのデザイン制作費の単価は安くなります。

デザイン料金が安い所は「訂正の回数3回まで」と制限を持たせて工数削減をして安価にしているところもあるので注意が必要です。

専門的なイラストなどが必要や、イラストをふんだんに使用したデザインを希望の場合は、別途費用がかかる場合が多いです。

原稿制作費

こちらもデザイン料金と同じでコピーライターが1日でどのくらいのページを原稿作成できるかによって計算しています。
コピーライティング提案後の訂正・修正〜印刷入稿用の校正チェックまで様々な工数も加味した金額設定になります。
ページ数(ボリューム)が多くなればなるほど、1ページあたりの原稿制作費の単価は安くなります。

細かい部分の原稿を自分達で用意すれば、ある程度の費用削減が見込めます。
しかし、自社内の「人件費」もそれなりにかかることをお忘れなく。また、専門家に任せた方が費用対効果が良くなるケースも多いです。
自分たちで用意した原稿をライターに手直ししてもう「リライト」という手法もあります。(一からよりも費用削減ができます)

撮影費

カメラマンと必要であればアシスタントやディレクターと同行で行うことが多いです。
会社案内の多くは出張撮影となります。カタログなどの商品撮影はスタジオでの撮影となります。
出張撮影の場合はカット数よりも「半日でいくら」「1日でいくら」といった見積もり方法が多いです。

取材費

コピーライティングするにあたり、より詳細な記事を作成するためのヒアリングになります。
自社の強みや競合との比較、掲載内容の優先順位を各ページ毎に作成するための時間となります。
資料の開示や自社の担当者との共同作業も発生いたします。

印刷費

各会社によってマチマチです。印刷技術(クオリティ)は各社によって差はでません。(機械ですから)
結構この項目で料金に差が出るケースも多々あります。

項目はケースbyケースによって異なってきます

各項目は作成したいアイテムによっても異なります。
例えばA4チラシ両面などといった場合は「ディレクション費」が発生しない場合もありますし(弊社の場合)、写真は全て自社内にある場合は撮影費は発生しません。
見積もりを取る際は、条件を整理して伝えるとより正確な見積もりになります。

見積もりを依頼する際の会社の選定方法

自社の会社の規模・プロジェクトに関わる人数、制作物のゴール設定を大前提として頭に入れて下さい。
そのうえで、見積もりを取りたい会社の規模×形態を選定して数社に見積もりを取って見ましょう。
時間があるのなら直接話を聞いてもらうのが失敗しない第一歩です。

見積もり後は後々の費用対効果を加味して制作会社を決定するのをオススメします。
また、以外とホームページの感じから「ピンッ」と来たところが相性が良くプロジェクトもスムーズに進むことも多いと思います。ホームページの訴求内容の文言が琴線に触れている時点で良いのでしょう!

さいごに

デザイン制作費やディレクション費・コピーライティング費って「思っていたよりも高額だなぁ〜」って思われるかもしれません。これは実際に形のある有形物の商品ではなく、形のない無形物の商品だからこそです。

例えば500mlのペットボトルが120円だと高いと感じますし、50円だと安いと感じます。
普段、利用する機会が多い商品やサービスは概ね相場観を体感しているから納得するのですね。
美容室の施術料も時給換算すると高いですが、技術料として納得してサービスを利用しますよね。

広告制作者もまったく同じで各パート毎にみんな技術を持ったスペシャリストなのです。

少し高いなぁと、直感で感じたことで安易に値引き交渉するのではなく、完成後の費用対効果を加味して考えてみては如何でしょうか?販促物は売り上げや利益を上げる為の「投資」になります。
リターンを得るためには、それなりの時間をかけてブラッシュアップして制作しなければなりません。

予算の都合で制作が難しい場合でも相談というスタンスで実状を話してみるのも手です。
例えば、お互いに役割分担をすることで金額をFIXさせることもできますし、弊社の場合だと納期の期限を最大限に延ばすことで折り合いをつける事も可能になります。

制作者側も人間ですので、横柄な人やムチャ振りする人とは仕事をしたくありませんし、モチベーションが上がりません。「この人の為ならっ」ていう部分が制作者側のモチベーションの大半を占めます。
モチベーションが無くなると、嫌な言い方をすると「早くプロジェクトを終わらせたい」「こっちの方が良さげだけと提案するのも面倒くさい」状態に陥ってしまいます。

逆に大好きな人の場合だと多少無理な事を言われても、自分の時間を削ってでも頑張ろう。もっと良い方法を提案したい!という気持ちが生まれます。

お互いに気持ち良く、最大限の効果を図るためには、コミュニケーションを円滑にしてプロジェクトを進行していくのが重要だと思います。